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MANHATTAN マンハッタン
19世紀後半ごろ誕生し、現在まで世界中の人々に愛され飲み継がれてきたカクテルである。〝カクテルの女王〞とも呼ばれている。故チャーチル英国首相の母堂が考案した。などと諸説あるが、1846年メリーランド州のとあるバーで、傷ついたガンマンのためにバーテンダーが気つけの一杯として作ったといわれている「ウイスキー、シュガーシロップ、ビターズを混ぜた飲みもの」これがやがてニューヨークまで伝わりシュガーシロップがレシピから消え代わりに「スイート・ベルモット」が加えられ(逆にGin&Itというカクテルのバリエーションでジンをウイスキーにかえたものとも言える)都市の中心部の名前で呼ばれるようになったという。ところで、Manhattanという名前の由来は、1626年、オランダ人が土地を安く買おうとしたときアルゴンキン・インディアンの酋長に酒をいっぱい飲ませ酔ったときにさっと契約させた。酔いが覚めた酋長は、オレは〝Manhattan〞だったから、この契約は無効だといった。それをオランダ人は地名を教えてくれたと勘違いしたというもの。Manhattanとはアルゴンキン・インディアン語で〝酔っぱらい〞という意味だという。そのとき飲ませた酒はいくつかの酒を混ぜたもので、それがManhattanカクテルlのオリジナルだという話も伝わっている。
摩天楼に沈む夕日のようで、ほんのり甘く、アルコールの強さを感じる大人の味わい。
KLONDIKE COOLER クロンダイク・クーラー
Klondikeとは、19世紀末のゴールド・ラッシュで有名になったカナダの金山の名前である。
【レシピ】 カナディアン・ウイスキー 45ml オレンジ・ジュース 20m ジンジャーエール 適量
オレンジの皮を螺旋状に剥きコリンズ・グラスの中に飾る。氷を加えてウイスキー、オレンジ・ジュースを注ぎ、冷やしたジンジャーエールを満たし、軽くステアする。
【テイスト】 オレンジ風味の甘いハイボール。
螺旋状に飾ったオレンジが黄金へと辿り着く道を表現してる。とも言われてる。
OLYMPIC オリンピック
1924年、パリで開催された第8回オリンピック大会を記念してホテル・リッツ・パリのバーテンダー、フランク・ヴェルマイヤー氏が考案したとされている。
オレンジ風味の甘すぎずフルーティーで、優しい味わいのカクテル。
NEGRONI ネグローニ
イタリア、フィレンツェの老舗レストラン「カソーニ」の常連客だった、カミーロ・ネグローニ伯爵が1920年頃、食前酒として愛飲していたオリジナル・カクテルである。同店のフォスコ・スカルセリが伯爵の許可を得て1962年に伯爵の名をつけて世に発表したと言われている。
【テイスト】 アルコール感があり、甘くほろ苦く複雑な味わい。
【バリエーション】 ジンをバーボン・ウイスキーに替えると〝ブールヴァルディエ〞となる。味わいは、バニラやカカオなどの甘味が加わり口当たりが柔らかくなる。。ブールヴァルディエとはフランス語の大通りに由来しており〝伊達男〞という意味合がある。
MISSOURI MULE ミズーリ・ミュール
Missouri Muleを訳すと〝ミズーリのラバ〞ミズーリとは米国のミズーリ州のこと。カクテルで〝Mule〞と名が付くと『ラバ=後ろ足のキックが強い=強い飲み物』の意味合がある。
カシス風味の甘酸っぱい味わい。
MOSCOW MULE モスコー ミュール
Moscow Muleを訳すと〝モスクワのラバ〞。意味合いとしては〝頑固者、強情な人〞らしい。
1946年、ロサンゼルスのコックンブルというレストランで、このカクテルは生まれた。経営者のジャック・モーガンは店で出すカクテル、ピムス・カップのためジンジャービアを大量に仕入れたが、このカクテルがさっぱり注文されない。そこで、ジンジャービアの在庫減らしのため、ウォッカを使った「モスコーミュール」を考え出した。ジャックには、銅製マグカップ製造の女友達がいた。このマグカップも売れ行きがよくなかった。「モスコーミュールに、うちのマグカップを使ってみたら」という彼女の提案を受け、店で試してみたところ「器が変わっていて、楽しい」と評判になった。それを聞きつけたのが、スミノフ・ウォッカの営業担当ジャック・マーティン。彼も、スミノフの売れ行きが芳しくなく苦労していた。そこで、このモスコーミュールをスミノフ・ウォッカのPRに利用することにした。こうして、三者三様の苦境のなかで生まれたカクテルは、運よく世界中で人気になった。と言われている。
当店では、特製ジンジャーウォッカを使って、しっかりとジンジャーの風味を効かせた、ほどよい酸味と甘みと清涼感のあるモスコーミュールをお出ししております。
SHANGHAI シャンハイ
寄港する外国客船のバーで創案されたものか、または港のバーで創案されたものかもしれない。大型客船での旅に人気があった1920年代~1930年代に流行した港名を冠したカクテルのひとつだが、航空機の発達した現在こうした「港町」カクテルも次第に忘れられて比較的飲まれているのは、このシャンハイをはじめニューヨーク、ボンベイ、ヨコハマなど少数になっている。
作者や創作年は不詳だが、1920年代の上海が「魔都」と言われていた頃の混沌とした妖しげな雰囲気を、色と風味で表現されたエキゾチックなカクテル。
ちなみに長崎は、1923年(大正12)から1942年(昭和17)まで長崎ー上海航路が開通しており、当時、長崎ー東京は汽車で36時間を要していたが、同航路は約26時間で長崎市民にとって上海は身近な存在で「下駄を履いて上海へ」と言われてたほどだった。らしい。もしかすると、この時代、長崎から上海に渡りヨーロッパ行きの客船に乗り継いだとしたら、当時の〝シャンハイ〞を味わった日本人がいたのかも知れない。
X.Y.Z. エックス・ワイ・ジィ
〝X.Y..Z.〞アルファベットの最後の3文字をネーミングにしたカクテルである。そのため〝これ以上はない、これで終わり〞〝これ以上はない最高のカクテル〞などといった意味がある。〝今夜はこれで終わり〞という意味で〆のカクテルとしてオーダーされる方もいらっしゃいます。
【レシピ】 ラム 2/4 コアントロー 1/4 レモン・ジュース 1/4 シェークして、カクテル・グラスに注ぐ。
【テイスト】 さっぱり柑橘風味で甘酸味のバランスがよく、非常に飲み口がよい。
NEVADA ネバダ
アメリカのネバダ州のこと。ラスベガスて有名な土地たが、そこは砂漠地帯で喉の渇きを癒すカクテルとして考案されたと言われている。
【レシピ】
ホワイト・ラム 3/5
ライム・ジュース 1/5
グレープフルーツ・ジュース 1/5
砂糖 1tsp.
アンゴスチュラ・ビターズ 1dash
シェークして、カクテル・グラスに注ぐ。
【テイスト】さっぱり柑橘風味。ラムの風味をグレープフルーツとライムのフルーティさで包み込み、アンゴスチュラ・ビターズが全体を引き締めている。
MARGARITA マルガリータ
Margaritaとはスペイン語の女性名。英語で言うマーガレットにあたる。諸説あるが「1949年、.ロサンゼルスのレストラン・テール・オ・コックのバーテンダー、ジャン・デュレッサー氏によって創られ、その年の全米カクテル・コンテストに3位入賞したというもの。マルガリータは若き日のデュレッサー氏の恋人の名前。1926年、二人はネバダ州のバージニアに狩猟に出かけた。ところが、そのときマルガリータに流れ弾があたり。彼女は、デュレッサー氏に抱かれながら亡くなる。後年、忘れ得ぬ恋人の名をカクテル名としコンテストに応募した。」という説が有名。もうひとつ「1936年、ホテル・ガルシ・クレスポのマネージャー、ダニエル・ネグレテ氏がガールフレンドのために創ったというもの。彼女は、どんなドリンクでも塩をなめながら飲むのが好きだったが、自分の指を塩を盛った皿につっ込むのには、ちょっとばかり抵抗があった。そこで、ネグレテ氏はグラスの縁に塩をまぶしたカクテルを考えた。ガールフレンドの名前は、もちろん、マルガリータ。」いずれにしても、このカクテルはテキーラの伝統的な飲み方〝メキシカン・イッチ〞と深い関係がある。この飲み方は「手の甲に塩をのせ、それを舌でなめ、ライムをかじり、テキーラをいっきに飲む」というもので、これを洗練しカクテルにしたもの。
現在は、デュレッサー氏の創った酸味の強いマルガリータではなく、酸味を抑えたマルガリータが一般的である。
柑橘風味のなかにテキーラ独特の風味と甘みを感じ、そして塩っぱさが恋人を喪ったデュレッサー氏の悲しみを表しているような気がするカクテル。
BROADWAY THIRST ブロードウェイ・サースト
「カクテル名は、ブロードウェイの渇き。観劇の興奮を癒すカクテルという意味だろう。ロンドンのサヴォイ・ホテルで生まれたカクテルである。」と、カクテルブックには紹介されている。ブロードウェイという地名は各地に存在しイギリスにもブロードウェイという地名は存在するらしく、どこのブロードウェイを指しているのかは不明らしい。BroadwayThirstを直訳すると「広い道が渇く」で、ブロードウェイが地名を指しているのかどうかも不明であるというが、いずれにしても渇きを癒してくれるカクテルである。
【レシピ】
テキーラ 2/4
オレンジ・ジュース 1/4
レモン・ジュース 1/4
砂糖 1tsp.
シェークして、カクテル・グラスに注ぐ。
【テイスト】テキーラの風味をオレンジとレモンのフルーティさで包み込んださっぱりした味わい。
GRASSHOPPER グラスホッパー
Grasshopperとは〝バッタ〞のこと。カクテルの色合いから芝生を跳ねるバッタをイメージしたものと言われている。
甘くてクリーミー、チョコミント風味のデザート系カクテル。
YOKIHI 楊貴妃
楊貴妃がこよなく愛したフルーツとして知られているライチ。そのライチのリキュールと桂花陳酒をベースにしたカクテ。
桂花陳酒は、白ワインにキンモクセイの花を漬け込んだ中国の混成酒。ライチ・リキュールは、80年代後半に初めて新発売された〝ディタ〞が有名。私がバブル期から90年代にかけて勤めてたバーでは、この楊貴妃や桂花陳酒のロックが女性のお客様に人気でよく飲まれていた記憶がある。〝楊貴妃〞は、この時代に生まれたカクテルである。
甘く瑞々しくフルーティーで、香り高い魅惑的な味わいと色合いのカクテルです。
DEJIMA HIGBBEL 出島ハイボール
1812年の出島。ナポレオンの侵攻により母国オランダを失い貿易品や生活品、そして日頃から愛飲されてたオランダのお酒"ジュネヴァ"を乗せた船が出島に来れなくなていた。そんな時、長崎奉行所の茂伝之進という役人が出島で暮らすオランダ人のためにジュネヴァの代わりに造ったとされる我が国で初のジンを再現した"伝之進1812"を使用したハイボールです。
ザラメのほんのりとした甘さと、清涼感のある味わい。
Nagasaki Time Trip Cocktail_ No.4 Dejima Higbbel 出島ハイボール 2022年10月10日 創作
HORTENSIA ホルテンシア
ホルテンシアとは、オランダ語で「紫陽花・アジサイ」のこと。1823年、出島のオランダ商館の医師として渡来したシーボルトはある紫陽花の花に長崎で出会った最愛の女の名前"おたくさ"と名付け世界に紹介しました。紫陽花の花は雨の季節に咲く雨の似合う長崎の街の市花で愛の物語を秘めた花なのです。
柑橘風味の爽やかな味わい。
Nagasaki Time Trip Cocktail_No.5 "Hortensia" 2023.6.1 Author_Kazuhiro Nagat
CHINESE MOON チャイニーズムーン
長崎の"和華蘭"文化の"華"中秋節や春節などにちなんだカクテル。中国の伝説に月が金色に輝くのは月に桂花=金木犀(キンモクセイ)の巨木があるからと言われています。この伝説をもとにチャイニーズムーンは生まれました。
金木犀の風味をイメージしたフルーティーな味わい。
Nagasaki Time Trip Cocktail_No.6 "Chinese Moon" 2024.1.10 Author_Kazuhiro Nagata & Kousuke Kuma