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Rum Base Cocktail
SHANGHAI シャンハイ
寄港する外国客船のバーで創案されたものか、または港のバーで創案されたものかもしれない。大型客船での旅に人気があった1920年代~1930年代に流行した港名を冠したカクテルのひとつだが、航空機の発達した現在こうした「港町」カクテルも次第に忘れられて比較的飲まれているのは、このシャンハイをはじめニューヨーク、ボンベイ、ヨコハマなど少数になっている。
作者や創作年は不詳だが、1920年代の上海が「魔都」と言われていた頃の混沌とした妖しげな雰囲気を、色と風味で表現されたエキゾチックなカクテル。
ちなみに長崎は、1923年(大正12)から1942年(昭和17)まで長崎ー上海航路が開通しており、当時、長崎ー東京は汽車で36時間を要していたが、同航路は約26時間で長崎市民にとって上海は身近な存在で「下駄を履いて上海へ」と言われてたほどだった。らしい。もしかすると、この時代、長崎から上海に渡りヨーロッパ行きの客船に乗り継いだとしたら、当時の〝シャンハイ〞を味わった日本人がいたのかも知れない。